映画「許されざる者」

1992年アメリカ映画

クリント・イーストウッド監督

ワーナー映画

第65回アカデミー賞受賞

 

妻を亡くした元殺し屋が子供の生活のため、足を洗った殺しを残虐犯相手に賞金目当てで行う西部劇

 

西部劇というものを初めてみました。西部劇とは1860~1890年代の」アメリカ西部開拓時代を舞台とした映画のことを指すそうです。白人の主人公が先住民を倒すというストーリーで相場が決まっていたが、世論の変化につれて、あるいは世論を変えるような画期的な西部劇によって、その図式は崩れていったそうです。

監督はこの作品について「最後の西部劇」だといっています。

今作での西部劇における悪役は「権力」であり、主人公は私利のため相手が悪ならという妥協のもと殺しを引き受けた正義とも悪ともいえない立場でした。普遍歴な正義が存在しないということを示している点では、西部劇の集大成と呼べるのかもしれません。

そして、友人を殺された時の主人公のラストでの行動という主人公個人の正義も描かれていて、普遍的だけで終わってはいけないというメッセージも感じました。

クリント・イーストウッドらしい主人公が渋くかっこいい作品でした。